登山で見る山の絶景を写真に残したい。
2017年12月に新品でα7Ⅱレンズキットを購入し、2020年11月の今に至る3年間登山で使用したレビューをまとめます。
なぜα7IIにしたのか?
元々α6000を使っていたので、一眼レフは大きすぎると感じ、小さいのがいい!ということでα7Ⅱに決めました。
その当時、α7ⅢやNikonとCanonのフルサイズミラーレスは発売していませんでした。今ならα7Ⅲを買ったと思います。
レンズキットを購入しましたが、すぐにキットレンズは手放し、単焦点レンズSEL55F18と広角レンズSEL1635F4を購入しました。やはり良いレンズの方が綺麗に撮れます。2019年2月に迎えたSEL24105F4が汎用性が高くてとても便利です。
α7IIの登山での使い心地
私は登山しながら撮るスタイルです。
- 1回の登山時間は約8時間
- 雨の日は基本登らない
- たまに一泊テント泊(雪山は日帰りのみ)
- 一泊の時は2時間ほど星空撮影
- 撮影枚数は、1日約150枚
- 画像サイズはJPEGの1番いい形式のエクストラファイン(RAWで撮っても編集環境がない。)
- カメラはカメラバッグに入れてお腹付近に固定(下記リンク)
大きさ、重量
- 狙い通り、小さくて気軽に持ち出せる。
- カメラバッグで固定して負荷を分散しているため、カメラが重いと感じることはほとんどない。
- 小指があまって使いづらいという話も聞くが、α6000からα7Ⅱにうつり、それ以外のカメラを使ったことがないので、特に不便に感じない。
- 冬に厚い手袋をしての操作は困難。小さいためにボタンを押し間違えたり誤動作連発。
バッテリーの減り
- 冬山以外の日帰り登山の場合、バッテリー1個で十分で、登山後は残量60%程度。
- 一泊二日で星空撮影もする時は、予備バッテリーが1個でギリギリな印象。予備が2個あれば余裕。
- 冬山の場合、残量60%程度で急にバッテリー切れになることがあるので、もう一つをポケットで暖めつつ、バッテリーが切れたら交換を繰り返し。ただし、-10℃より寒いと即バッテリー切れになり、ほとんど使えない。
防塵防滴性能
特に、防塵防滴性能については困っていません。
- 天気が悪い日は登らないし、雨の時はザックにしまうので、積極的に濡らしたことはありません。
- お腹付近のカメラバッグがいい仕事をするので、小雨や雪だとしまわずに使っても濡れる心配なし。
耐寒性能
バッテリー減少、AFやAEがバグりだし撮影に支障をきたす時がありました。
2年間使用して得た、耐寒性能の結論は、-10℃以下の雪山では全く使えません。むしろ厳冬期は厳しいです。カメラが一度キンキンに冷えてしまうと、暖めたバッテリーを入れてもすぐに電源が落ちます。
他にもいくつか登りましたが誤動作が発生した登山のみ記載します。α7Ⅲは寒冷地性能が改善されているらしいので、雪山をされる方はそちらをお勧めします。
・2018年1月12日:奈良、八経ヶ岳
耐寒的には-5度。登山中に1度だけ、AFでピントが合わなくなりMFで撮るということがありました。
・2018年1月28日:滋賀、伊吹山
耐寒的には-5度。山頂付近で爆風を浴びた時に1度、絞り優先で撮影している時にAEがバグりSSが勝手に1/8000になりました。マニュアルモードで撮影することで何とかなりました。
・2018年2月18日:鳥取、大山
耐寒的には-5度。ご来光を狙って登山しました。山頂付近は爆風でしたがこの時はエラーなくご来光撮影できました。しかし、太陽ピーカンでの下山中に、バッテリー残量40%ぐらいから急にOFF。バッテリーを一つしか持っていなかったので、体で温めて入れ直すことで何とか持ちこたえました。これは予備バッテリーがあれば大丈夫そうです。
・2018年11月25日-26日:長野、燕岳テント泊
気温-6度(温度計で確認)。バッテリー70%ぐらいまでは問題なかったですが、70%を切ると急に電池切れ表示になり、10分ほどでOFFになりました。予備バッテリーを持っていたので、片方をポケットで温めながら、電池が切れる10分おきに交換してなんとか撮影は続けれましたが、大変でした。
・2020年2月2日:長野岐阜、乗鞍岳
気温-10℃〜-15℃(温度計で確認)。4時間程は問題なく使えていましたが、それ以降は暖めたバッテリーを入れても、1枚撮って即電源オフになりました。また暖めたバッテリーでなくても、一度バッテリーを取り外して再度入れ直せば1枚は撮れる状態でした。カメラが一度冷え切ってしまうともうダメなようです。下山で暖かくなってきてやっと復活してくれました。kuromenboo.hatenablog.com
作例
これまでに撮影した渾身の写真たちです。
SEL1635F4_f4_ss30
SEL1635F4_f10_ss1/125
SEL1635F4_f10_ss1/15
SEL24105F4_f22_ss1/640
SEL24105F4_f10_ss1/320
結論
α7Ⅱを選んで良かったです。買ってみていろいろと思うことはありますが、買わなければ不満も生まれませんし、最高の景色を写真に残すこともできませんでした。
登山でα7Ⅱを使う点についてまとめると、
- 問題なく十分楽しめます。
- 軽いので重量にシビアな登山では適任。
- 雪山の寒冷地では微妙。使えないことはないが、エラーが出たり、バッテリーは赤点滅になることもある。また、-10℃程度の環境では使い物にならない。
私はα7Ⅱを買ったおかげで写真にハマり、登山以外でもカメラライフを楽しんでいます。一眼レフのような大きなカメラだと持ち出すのが億劫になったかもしれないので、ミラーレスのサイズ感がちょうどよかったかもしれません。
これからカメラを買おうとしている人は、どのカメラでもいいです。とりあえず買うという一歩を踏み出してほしいです。綺麗な景色を写真に納め、ほかの人と共有することは楽しいです。
ナイスネイチャーしましょう!
※3年間使用後、α7Ⅲに乗り換えました。乗り換えた理由はこの記事をどうぞ。
登山でのカメラ携行方法はこれがオススメです。
実際に使用しているカメラ装備
2020年3月時点で使用しているレンズ達。
SEL24105F4。この画角の広さ、写りの良さは間違いないです。
SEL1635F4。広角レンズは目の前の景色全てを写せるので、登山に最高。
SEL55F18。扱いやすい単焦点としては丁度良いです。登山でも使える。
SEL135F18。登山では使い辛いですが、撮っていて楽しいGレンズ。
α7IIとともに購入し、2022年4月時点でも使用している三脚。
写真の勉強は楽しいです。美しいを言語化することは大事ですね。
その他山行記録
特に感動した登山まとめです。