好日山荘主催の雪崩講習会(ミニアバランチナイト)に参加してきたので、自分のメモ書き程度にまとめます。あくまで個人的な解釈であり間違っていることもあるかもしれませんので、ご注意下さい。
講習会概要
場所:好日山荘金沢インター店
日時:2019年1月11日 18:00〜19:30
人数:15名
先生:旭 立太(あさひ りゅうた)さん
内容:
- 日本雪崩ネットワークについて
- 雪山の危険性
- ロープの向こう側とは
- 雪崩の基礎知識
- 雪崩に会うとどうなるのか
- 埋没後の生存可能性、救助道具
- 雪崩地形とその回避方法
自分なりの解釈
雪崩に対する危険意識として重要なことは2点。
- 降雪量、気温変化の把握(降雪直後、気温変化大は危険信号)
- 雪崩地形の把握(発生区、走路、堆積区を把握し、雪崩箇所を通る場合は、他に選択肢がないか検討し、選択肢がなければ早く通過する)
雪崩の基礎知識
点発生雪崩
一点から砂山が崩れるように発生し小規模。林間でも発生し、小規模の雪崩が組み合わさり大きくなることもある。森林限界を超えなければ絶対に大丈夫と思っていましたが、危険なこともあることを学ぶことができました。
面発生雪崩
弱層の上の板状の積雪が、丸ごとスライドして崩れる。よくイメージする雪崩。
雪崩にあうとどうなるのか
窒息、激突、低体温症
雪崩に巻き込まれたらどうすれば良いか
上部にとどまる努力をする。土壇場での対応なので正解はなく、とにかく努力することが大事。どうしても巻き込まれたら、エアポケットをつくる。
埋没後の生存の可能性
埋没後15分経過から生存確率は激減するため、3点セットがなければ、ほぼ助からないと感じました。
捜索方法:ビーコンでざっくり位置を特定→プローブで正確な位置を特定→スコップで掘り出し(時間例:ビーコンプローブショベル16分、ビーコンショベル26分)
雪崩の回避方法
雪山登山はそもそも危険であり、どこまでそのリスクを減らせるかは知識と経験が必要。絶対に安全ということはないと感じました。
雪崩地形→よく地形を観察することが大事
- 発生区:斜度30-45、緩やかな湿雪、風の影響、溜まる場所、地形形状、凸状地形、植生
- 走路
- 堆積区
自分が今どこにいて、雪崩の危険があるのかを把握できれば、それなりの対応ができるのでリスクを軽減することができます。
雪崩れるかどうかの判断材料
- 新しい雪崩の跡
- 弱層があるか
- 積雪データ
- 気象データ、急な変化は危険な証拠
知識と経験が必要→日本雪崩ネットワーク、雪の掲示板の活用
雪崩危険箇所の行動方法
- 危険な場所での滞在時間を減らす
- 危険な場所を通過する人を減らす→雪崩地形の理解が大切
雪崩に対する知識は、本を読むことである程度は理解していましたが、この講習会に参加し、実際に雪崩を目の当たりにした人の話を聞くことはとても良い経験になりました。
この講習会後の登山から、地形をよく見るようになりました。これは雪崩地形なのか?発生区?走路?堆積区?ここは雪崩が発生しているからこの程度の傾斜は危険なのか。と、自分の目で見て経験値を高めより安全に雪山登山を楽しんでいきたいです。