沢登りに欠かせない沢靴でまず悩むのは、フェルトソールとラバーソールはどちらが良いのか?
モンベルには似た沢靴として、以下の2つがありますが、どちらを選べばいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか?
- サワーシューズ(フェルトソール)
- サワタビ(ラバーソール)
私は2017年から沢登りを始め、これまでに20回以上の沢登りを経験。その中で、両方の沢靴を実際に使ってきました。
この記事では、サワーシューズとサワタビの違いを、実体験をもとに比較・解説します。「初めての沢靴選びに迷っている」「どっちを買えばいいかわからない」という方の参考になれば幸いです。


フェルトとラバーの違い
まずは、ソール素材の違いについてモンベル公式の解説をもとに整理します。
ソール素材 | こけ | 岩 | 草付き |
---|---|---|---|
フェルト | ◯ | ◯ | △ |
ラバー | △ | ◎ | ◯ |
フェルト:ぬめりのある水垢やコケなどに対して優れたグリップ力を発揮します。反面、草付きの斜面や泥の上などでは滑りやすいです。
ラバー:濡れた岩に対してグリップ力が高いのが特長です。反面、ぬめりのある水垢やコケに対しては滑りやすいです。
サワタビとサワーシューズのスペック比較
それぞれ実際に2年間使用しましたが、主な違いはソールです。
項目 | サワーシューズ | サワタビ |
---|---|---|
ソール | ポリプロピレンフェルト | アクアグリッパー(ラバー) |
素材 | 4mm厚クロロプレンゴム | 3mm厚クロロプレンゴム |
重量(片側) | 328g | 320g |
固定方法 | かかと側もある靴紐 | ベルクロテープ |
価格 | 9,500円 | 11,880円 |
実際に使って感じた違いを比較
グリップ力・安定性の違い
両方に対して共通ですが、柔らかいソールのため、岩にぶつけると痛いですし、足腰が強くないと踏ん張りが効きにくいです。
サワーシューズ(フェルトソール)
- 点で立ってグリップする力はないですが、面で踏むことで、濡れた岩でもしっかりと踏むことでグリップします。
- 苔の上でもある程度グリップしますが、滑らないわけではないです。
沢登り界隈の玄人も愛用している物なので、テクニック次第では攻めた登攀も可能なのだと思います。
サワタビ(ラバーソール)
- 濡れた岩や斜面でもしっかりグリップし、点で立つこともできます。
- ただし、苔のついた岩では滑りやすいです。ただし、フェルトと比べて大きな差はなく、それなりにはグリップします。
歩きやすさ・疲労感の違い
サワーシューズ:フェルトソールが良いクッションになり、長距離の歩きでも足裏への疲労は小さいです。
サワタビ:ラバーはフェルトと比較してソールが薄いのでクッション性が低く、長時間歩くと足裏が疲れやすいです。長距離歩くにはやや不向き。
温かさの違い
ウェットスーツと同じ素材が使われており、水中保温性が高く、冷たい沢水に足を突っ込んでも冷たさを感じません。厚さは違いますが、特に違いは感じませんでした。
- サワーシューズ:4mm厚
- サワタビ:3mm厚
履き心地・フィット感の違い
サワーシューズ:足首全体を紐で固定するタイプで、フィット感が高い。
サワタビ:バンド固定だが、実用上はずれることもなく、十分なフィット感。
特に優位な差は感じませんでした。
その他:臭いが気になる
どちらも素足で使うと悪臭が出やすいです。靴下を導入してからは、悪臭はなくなったので、使う時は靴下もセットで購入することをお勧めします。親指と4本でわかれてるので、少し特殊な靴下が必要です。
結論|あなたに合う沢靴はどっち?
サワーシューズがおすすめな人
- 全体的に滑りにくく、歩きやすいので、初心者の一足目としては最適
- 長時間歩く山行が多い
- 苔の多い沢や、足元が不安な場面が多い
サワタビがおすすめな人
- シャワークライミングや岩登り系の沢で攻めたい
- 足元のグリップ力を重視したい
- 苔のスラブのような沢はあまり行かない
- 多少の足裏の疲れは体力でカバーできる
オススメの沢登り装備
沢登り装備は色々試してきて、自分に合った装備がわかってきました。
防水リュック
私が使っている防水リュックはこれです。完全防水で水は入ってきませんし、重量が軽いので、沢登り以外にも使い勝手がよく日帰り登山ではよく使ってます。
沢靴
沢靴はラバーソールのこれです。安いのは良かったですが、ソールが薄いので長時間歩くと足裏が痛くなります。指が割れた靴下使ってます。
ハーネス
ハーネスはロッククライミング用がオススメです。強度も高く、カラビナをかける場所も最適化されてるし、重さは気になりません。
確保用
ロープで確保しながら登るとき用のマイクロトラクション。滑りが抜群に良く、小さいので買って良かった一つです。ロープに固定し、登る側には動くが、落ちる側では止まり、安全を確保できます。
防水カメラ
沢で使っている防水カメラはこれです。大きな不満はなく、マクロ撮影もできて便利です。
沢登りレポート
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関西編。
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