梅雨が長い2019年。天気予報では曇りか雨で直前までどこに行こうか悩みまくりです。絶対的な晴天もいいですが、雨時々晴れぐらいの景色が一番好きです。いい景色を求めて、まだ天気が良さそうな白山にテント泊で行って来ました。白山でテント泊できる場所は南竜ヶ馬場のみです。(私が宿泊した後、2019年9月〜クマ目撃情報多発のため利用できなくなっているようです)
場所:石川県白山市
日程:2019年7月15日(月)祝日〜16日(火)平日
獲得標高:2915m
距離:30.9km
駐車場:市ノ瀬駐車場(2019年7/6〜10/14の土日祝日は別当出合に乗り入れ不可)
出会った自然の造形美
雲海が見せる芸術。ガスの中を登り、雲の上に出た時の感動は大きい。
花の百名山にも選ばれており、花が咲き乱れる白山。クルマユリが1番のお気に入りです。
白山山頂。いくつもの池、頂を持つ山容は美しい。
隠れるように咲くクロユリ。これもお気に入り。
正直ご来光は諦めており、とりあえず行ってみるかと期待せずに向かったアルプス展望台。何と雲の上に出たではありませんか!?1人大はしゃぎしながら見た、雲海と太陽のコラボは言葉にならない。
ちょっと透けたサンカヨウ。雨だからこそ見れる美しい花。
男前な別山。白山とは違った姿を見せてくれる。
サンショウウオの赤ちゃん。小さな池で冬を越し、その池で成長し、また卵を産む。一つの池で起こる生命の神秘に想いを馳せます。
計画
ルート
・1日目:市ノ瀬→指尾山→白山→お鉢巡り→南竜ヶ馬場テント泊
04:50市ノ瀬→06:30指尾山→10:25室堂→11:20白山→お鉢巡り→13:20室堂→14:10南竜ヶ馬場
登山時間:9時間20分(CT10時間)約0.9
・2日目:南竜ヶ馬場→別山→市ノ瀬
(04:10起床→04:35発→05:00アルプス展望台→05:45戻る→06:20テント場)07:30テント場→10:00別山→13:10市ノ瀬
登山時間:5時間40分(CT7時間)0.8
装備
- 服装上(インナー、半袖)
- 服装下(機能タイツ、半ズボン)
- 足元(3シーズン靴)
- ストック
- スポドリ3.0L(アクエリアスの粉で2L追加補給し、1日目2L、2日目3L使用)
- プラティパス、水はテント場で補給
- コンロセット
- レインウェア上下
- テント泊装備(テント、フライ、マット、寝袋、SOLエスケープヴィヴィ)寝袋は使用せず
- 防寒着(ダウン上下)
- 着替え(半袖上下)
- 撮影機材(α7II、SEL24105F4、SEL1635F4、三脚、レリーズ)
- 小物(ヘッドライト、救急セット、タオル、ランタン、モバイルバッテリー、メガネ)
- 1日目:朝(コンビニ)昼(コンビニ)夜(カップ麺、アルファ白飯、チャーシュー、ソーセージ)行動食(バー2、羊羹1、ゼリー2)
- 2日目:朝(カレーメシ、ソーセージ)行動食(バー2、羊羹3、ゼリー2)
合計19kg(もっと軽くしたい)
1日目~市ノ瀬→白山→南竜ヶ馬場テント泊〜
市ノ瀬→白山禅定道→観光新道→白山
04:50 3連休の最終日、天気予報は曇りにもかかわらずすごい人です。住んでいる街からいつも見える白山には愛着があり、人気があるのは嬉しいです。
別当出会い行きの始発バスは05:00です。それを待つ人たちを横目に私は別ルートで行きます。あの人どこ行くんだろうと思われていたに違いない。
白山禅定道から登山開始です。
レインウェアはいらないレベルですが、ポツポツと雨が降っており、ガスに包まれた森を進みます。
登りだして一人目の花。ギンリョウソウ。顔がぷっくら太っているこいつが可愛かった。
ちょっと群れすぎて気持ち悪い。。。最高の生育環境のようです。
06:30指尾山。ここで嬉しい誤算!ガスの上に出て太陽が顔を出しているではありませんか。
まさか雲海の上に出るとは思わなかった。
登山道はガスの中だったり、雲海の上だったり。こういう時こそ幻想的な景色を見せてくれます。光芒が綺麗です。
剃刀窟(かみそりいわや)。白山を開山した泰澄が剃髪(出家するときに髪を剃ること)した場所らしい。前々から来てみたい場所でしたが、そこまでパワーを感じませんでした。
雨で濡れた木の道。氷のように滑ってめっちゃ怖かった。荷物が重いとこけることが命取りですからね。この山行一番の危険箇所です。笑
08:10ここから観光新道です。やっと人の気配があります。また、多くの花々が私を迎えてくれます。これはササユリ。さすが花の百名山にも選ばれる白山。
クルマユリ。派手な色に、クリンとした花が可愛い。
ヨツバシオガマ。花の種類が多すぎるので、気になった花のみ撮影しました。
ガスが上がってきたのか、雲海ボーナスタイムは終わり、またガスの中です。この黄色い花種類が多くて判別がむずい。
弥陀ヶ原。ここまでくれば白山も目前ですが地味にまだ登ります。
10:25室堂。ご飯を食べる人、休憩する人、すぐそばにある神社でお参りする人、とても多くの人でにぎわっていました。ちなみに室堂のランチタイムは11:00~13:00です。
ガスの中山頂を目指します。
11:45白山御前ヶ峰。山頂は雲の上!雲が流れてガスに呑まれる時間もありますが、これはこれで面白い。
お鉢巡り
今立っている御前ヶ峰、右は剣ヶ峰、左は大汝峰。複数の頂を有する白山、そしてその間にはいくつもの池があります。そこをめぐります。
御前ヶ峰付近に何か虹が見える気がする。うっすらですが環水平アークです。多分僕しか気づかなかったのではないでしょうか!?とっても得した気分です♪
翠ヶ池。ここからの景色は晴れていて青空の方が綺麗ですが、気持ち良い。御来光はこの正面から上がってくるので、それを見るのもまた良い。
のんびりと火山を感じます。
クロユリ。とても恥ずかしがり屋で、みんな下を向いてなかなか顔を見せてくれません。照れ屋さんめ。大汝峰には登らず、ぐるっと一周して戻ります。
13:20室堂に帰ってきました。
室堂→南竜ヶ馬場
本日の宿泊場、南竜ヶ馬場に向かいます。白山でテント泊ができるのは、そこだけです。正直なところ室堂にテント張れたらいいんだけどな。
大きな施設が見えてきました。
トンビ岩。カメじゃね?
登山道は整備されており快適です。
14:10南竜ヶ馬場到着。でかい。このメインロッジの他にバンガローのようなロッジがいくつかあり、その辺のキャンプ場と変わらないクオリティです。
本日の宿完成。少しは設営時間も短くなってきた気がする。今日は僕も入れて5組で、1つは高校の登山部でしょうか?男女混合でマジうらやま。
炊事場があり、水使い放題。(もちろん節水は必要です)本当にその辺のキャンプ場とかわらん。
この場所はガスに包まれやすいのか、ほぼ真っ白で、たまに明るく照らされる程度でした。
晩御飯を食べて寝ます。
夕日を見たかったのですが、ずっと真白なガスの中なので断念。
19:20就寝。試しに、寝袋は使わずにSOL エスケープヴィヴィのみで寝てみました。下はダウンパンツで全く問題なく寝れました。夏は軽量化のためにこれに決定です。ちょっとシャカシャカして快適とは言えませんが許容です。
2日目~ご来光、別山→市ノ瀬~
御来光タイム
04:30起床。夜は2時間おきに起きて外を確認するも雨。天気は回復しませんでした。そして朝もガス。無理かなと思いながら、ご来光が眺望できるアルプス展望台に向かいます。CTは1時間。
向かっていると、何か向こう側が明るくなって来ています!もしかしたらもしかする!?コバイケイソウ撮ってる時間なんてなかった!
05:00トレランに近いペースでアルプス展望台に到着。テント場付近はガスが溜まりやすい地形だったようです。ここは雲海の上で、太陽はもう誕生されています。
雲海と太陽のコラボは大好物です。これを見れただけで幸せです。
諦めずに登ってみて良かった。テント場はここから見えますが、ほぼずっとガスの中でした。上下タイツの上下半袖半ズボンではさすがに寒い。
ヨツバシオガマと太陽。
何かライチョウのような鳥が2羽飛んでいましたが、似ているだけかな?けど、白山にライチョウはいるみたいです。
05:45景色を堪能したので、そろそろ戻ります。アルプス展望台付近を散策しましたが、展望台からの眺めが1番でした。
ちょいスケのサンカヨウ。行きは写真撮る余裕がなかったから、のんびりと撮影。雨で濡れると花が透明になる可愛いお花です。
テント場が見えてきました。この時間になるとガスもとれてきましたね。
コバイケイソウが咲き乱れ、白山は本当に花が多い。
アルプス展望台への道はこんな小道です。周りにはお花が咲き乱れていい場所ですよ。テント場に戻ってくると、5組ほどいた登山者は誰もいなくなっていました。
06:20テント場で朝ごはん。ちょっと寒いのでテント内で食べました。
南竜ヶ馬場→別山→市ノ瀬
07:30出発。いいテント場でした。
完全別棟のロッジ。これが6棟ぐらいありました。大勢で泊まったら最高じゃない?
あの山の向こう、別山に向けて進みます。先が見える登山って良いよね。
比較的綺麗な登山道。
後ろを振り返ると白山と南竜ヶ馬場。白山に笠雲がかかっています。
前を向くと別山。白山とは違い、男前な山容です。
この辺りにはたくさんの池があり、そこには。
サンショウウオの赤ちゃん!初めて見た。小さな池の中で、冬を越し、今動き出そうとしている姿は、生命の神秘だ。
別山に向けて進みます。中々気持ちの良い尾根歩きですが、ガスが上がってきており、包まれる予感。
一部横が崖の道もありますが、気をつければ落ちることはありません。
別山!お花畑の良い道。
10:00別山山頂到着。今年の冬に登って以来です。案の定ガスに包まれました。
ここから市ノ瀬まで9km。そんなに遠いの!?
だんだんと森の中に入っていきます。
この池にも、
サンショウウオ!オタマジャクシじゃないよ!
まだまだこの山のお花畑は終わりません。ずっとお花はすぐそばにいます。
工場道路が出てきたらあと少し!
13:10市ノ瀬到着。あんなにいた車ももうほぼ空っぽ。
感想
天気予報では曇りか雨だったので、修行と覚悟して行きましたが、まさかの晴れ。山の天気は気分屋さんなのを実感した山行でした。白山、別山ともに素晴らしい山でとても楽しめました。
今回の山行で活躍した道具
カメラ装備
カメラバッグは自力で編み出した方法で使っていますが、本当に便利です。
カメラバッグはとても便利。
α7IIは登山にはかかせません。kuromenboo.hatenablog.com
この画角が便利すぎる。SEL24105F4
登山装備
大重量を背負う時は心強い仲間、トレイルプロショックのストック。
最近足が痛くて、長い山行は不安だったので導入してみました。このおかげかわかりませんが、膝の痛みはありませんでした。
この山行の寝袋代わり。初めて試しに使ってみましたが、夏場はこれ一枚で行けそうです。シュラフカバーにもなりますし、冬は夏用寝袋と組み合わせて保温力UPできます。