翼の氷瀑、黒滝。「峰さんの山あるき」ブログで知ったその氷瀑は、わかっているのはクロタキ谷にあるということだけでした。半信半疑ながら目星をつけた場所へ向かい、そこで私は出会いました。
30年ぶりレベルの記録的な大寒波に現したその姿は、まさしく翼を広げた鳥のよう、美しすぎて言葉になりませんでした。
登山道のない沢沿いのルートで、何かあっても人は全く通らない場所なので注意。
場所:奈良県
日程:2018年2月9日(金)平日
獲得標高:1235m
歩行距離:9km
登山時間:6時間40分
出会った自然の美しさ
透き通った川と、丸々と太った氷柱。美しい。
半左衛門谷の大滝。気持ち良く登れそうな氷瀑。前座です。
翼の氷瀑、黒滝。その姿はまさしく、翼を広げた鳥のよう。
日程と装備
ルート
06:50駐車地→09:30半左衛門滝、1時間撮影→10:30発→11:50黒滝、1時間撮影→12:50発→13:30駐車地
登山時間:4時間40分+撮影2時間
駐車場
林道の脇に停めました。車によっては崩落地点まで行けるかもですが、途中でスタックしたので、そこに停めました。
装備
登山中ずっと天気はよく、また、風が吹かない地形(谷)なのでポカポカ陽気でした。
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行動着上(薄手インナー、半袖、ソフトシェル)
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行動着下(インナー、長ズボン)
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足元(3シーズン靴、アイゼン、ゲイター)
- 手袋(インナー)
- 冬用手袋、使用せず
- カメラ(α7II、SEL2870、SEL55F18)
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三脚
- ヘルメット
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小物(救急セット、ヘッドライト)使用せず
登山
06:50駐車他。2駆のスタッドレスで行き止まりまで行けるかと思いましたが、途中でスタック…。諦めて少し戻って広い場所に駐車しました。
林道を進み、つきあたりの北西側の川を渡渉します。濡れずに渡れました。
不思議なことにほぼずっと、鹿の足跡が先行しており辿ればいいだけなので楽です。
綺麗な川の流れの中に小さな氷柱。せっかくなので三脚を立ててパシャリ、楽しいですね。
ほぼ水のない枯れた沢を進みますが、気づいたらクロタキ谷の分岐を逃して、つきあたりまで来ていました。
09:30つきあたりにいた、半左衛門谷の大滝。これはこれで中々の氷瀑で12mほどのサイズです。色々な方向から舐めまわし、1時間程のんびりと撮影しました。
最接近。
これだけ太陽に当たってもよく溶けずに残っていたものですね。さすが大寒波。
10:30本命の黒滝に向かいます。次は見逃さないように注意。
水の流れと氷のコラボは撮っていて本当に楽しいです。
太陽光があまり届かない影スポットには、美しい氷柱が多数あります。
透き通った水と丸々太った氷柱。
綺麗な氷柱と川。距離のある登山でもないので、今日はのんびりと足を止めて撮影できました。
今度は見逃さない!クロタキ谷の分岐地点。谷の入り口はわかりにくいです。
林業屋さんの通り道でしょうか。道は切り開かれており登りやすいです。
水は完全に枯れており、本当にこんな場所に氷瀑があるのかと、半ば諦めつつ谷を詰めます。
11:50つきあたりにいました氷瀑!1時間ほどのんびりします。
左側は滝裏に入ることのできる氷瀑で、右側が翼の氷瀑です。翼の氷瀑の観覧ポイントは、一段登った場所です。
まずは左側の滝裏へ。結構水は流れており、面白い空間です。
氷と太陽のキランショット。
右側に移動し、本命の氷瀑へ。
これが、翼の氷瀑黒滝か!これはまさしく、翼を広げた鳥のよう。
中々の頻度で落氷があるので注意しながら撮りますが、私のレンズの画角は28mm、足りない…もっと広角で撮りたい…実物はもっと美しいと思ってもらっていいです。これを機に広角レンズを買いました。
翼の氷瀑とともに。10mほどの小さめの氷瀑ではありますが、滅多に見ることのできないこの姿は、今まで見たどの氷瀑よりも美しい。
12:50に下山し、13:30にはもう駐車地です。
関西の奥地にひっそりと姿を現していた、翼の氷瀑黒滝。その知られざる姿は何十年に一回しか見られないのかもしれません。
この氷瀑の存在を知ることができた「峰さんのやまあるき」ブログに感謝です。また、このような自然の造形美を見せてくれた山に感謝。
今回の山行で活躍した道具
カメラ装備
カメラバッグは自力で編み出した方法で使っていますが、本当に便利です。
ノースフェイスのカメラバッグ
α7IIは登山の相棒です。kuromenboo.hatenablog.com
α7ⅡのキットでついてきたSEL2870。価格相応で、わざわざ購入するようなレンズではない。
SEL55F18は、いい写りをしてくれて、撮っていて気持ち良い単焦点。
登山装備
値段は高いが、それに見合う素晴らしいソフトシェル。防水ではないですが、防風性能は高く、よっぽどの爆風でない限り雪山でも活躍しています。4年使っても新品同様の丈夫さ。
アクティブスキン上下は雪山必須装備です。汗冷えを感じません。